2008年9月
ライティングテクニック 第31講●「モチベーション」と「インセンティブ」
今日はライティングとは直接関わりのないお話ですが、
ある単語、「モチベーション」と「インセンティブ」についての
お話をします。
●モチベーションとインセンティブ
今まで何となく聞き流していた単語「インセンティブ」が
思っていたのと違う意味で使われていたのを目にしたので、
気になって調べてみました。
私は、営業マンが成約したときのプラスアルファの報酬というか、
報奨・ごほうびみたいなものを「インセンティブ」と言い、
他の意味はないと思っていました。
私が思っていた単語の意味は間違いではなかったのですが、
この単語の表れの一面を見ていたに過ぎませんでした。
「インセンティブ」(incentive)の元々の意味は、
「人の意欲を引き出すために、外部から与える刺激」
ということです。
この言葉は、かなり広い分野で使われているようで、
マーケティングの分野では、販売促進のための
サンプル配布や、プレゼント企画などのことを
「インセンティブ」と呼ぶそうです。
似た単語に「モチベーション」(motivation)がありますが、
こちらは、
「自発的動機付け」
ということで、
「動機付け」「やる気」の出所が内側という部分が、
外側から与える刺激である「インセンティブ」とは違います。
たとえば、資格試験のための勉強をする場合、
「モチベーション」「インセンティブ」ともに重要です。
資格試験に合格するためには、
「モチベーション」がなければいけません。
つまり、
「なぜ、その資格が欲しいのか」
「受かったあとにどうなりたいのか」
ということを明確にしなければなりません。
漠然とした憧れや、単なるオプションが欲しい程度の
モチベーションでは、合格率が数パーセントの
難関国家資格を取得することはできません。
そして、
「予備校の答案練習会に参加する」
「模試を受ける」
などが、受験生にとっての「インセンティブ」に当たります。
他の受験生たちを見ることで、
また、答案練習会(答練)の成績を見ることで、
「もっと頑張らなきゃいけない!」「次はもっと良い点をとろう!」
と奮い立つことができるのです。
これをインターネットビジネスに置き換えたら、
どうなるでしょうか?
モチベーションの部分で大切なことは、
「何のために自分はメルマガを発行するのか」
「何のためにブログを書くのか」
「アフィリエイトして、どうなりたいのか」
などを明らかにすること。
そして、インセンティブとして効果的なことは、
「すでに稼いでいる人に会う」
「自分がそうなりたいと思う人とコンタクトをとる」
「塾に入る」
などです。
最初のモチベーションをしっかりさせ、
そのモチベーションを維持していくために、
インセンティブが必要です。
あなたにとっての「モチベーション」は何ですか?
「インセンティブ」は何ですか?
ライティングテクニック 第30講●生きたコピーライティングを学ぶ
●生きたコピーライティングを学ぶ
――まずお客さんになること
ある有名なマーケッターの方が、コピーライティングに関しては、
日本の情報商材は言うまでもなく、
海外の商材からでも、何も学ぶことはないと言っています。
彼の言っていることは、非常に的を射ています。
なぜなら、自分の身近なところで、自ら気づいて学ぶ、
生きたコピーライティングのほうが大切だから。
そして、そのほうが、よほど実践的だからです。
身の回りを見回してみれば、文章に限らず、
コピーライティングの勉強になるものは
ゴロゴロ転がっています。
書店へ行ってコピーライティングの本を買ってくる...
といった直接的なことではなくて、
「身の回りにある商品の売り出し方に意識を向けて、
その裏側を見るようにする」
そんなことを続けていると、
霧が晴れるように見えてくる時があります。
ああ、そういうことか!
こんな風に言われたら、欲しくなっちゃうよな、と。
消費者としての経験を重ねることで、
販売するための効果的なコピーが浮かぶようになります。
まずお客さんになりましょう。
私にとって非常に良い参考になる人がいます。
流行に敏感で、流行り物を手に入れることが好きな人です。
彼女が興味を持っているものを追っていくと、
消費者が欲しくなる販売プロモーションの流れを知ることができます。
最近では、「クロックス」「エコバッグ」など。
どちらも限定性・希少性・ファッション性がキーになっています。
また、安価で衝動買いできる金額です。
興味を持った新商品を、時間を追って分析してみてください。
人がその商品を欲しくなるようにさせる仕組みを作るには
どうしたらよいかが、わかるようになります。
それを自分のアフィリエイト・情報販売に応用すれば良いのです。
表面的なテクニックではなく、時間軸を中心にした
人の心の動かし方を、あなたなりに研究してみてください。
これこそが、生きたコピーライティングを学ぶ最良の方法です。
それだけで、ネットからの収入は4倍以上になります。
これ、ほんとです。
ライティングテクニック 第29講●語彙(単語)を増やすことの重要性
文章の表現力とは何でしょう。
数多くの単語を使いこなす能力であるとは言えないでしょうか。
射撃にたとえてみます。
ターゲットは読者です。
あなたは、文章という銃を使って読者の心を
効果的に打ち抜かなければいけません。
銃とは文章であり、文法です。
そして、弾丸がすなわち単語です。
たくさんの単語を打ち出すことができなければ、
どんなに良い銃を持っていても、意味がありません。
そう、弾丸である単語が不足していては、
ターゲットを打ち抜くことは困難なのです。
●三島由紀夫に学ぶ
では、単語力をつけるにはどうしたら良いでしょうか。
某女性作家が修行時代に著名な文筆家たちに、
「どんな本を読んだら勉強になるか」と聞いたときの
答えが残っています。出典は忘れてしまいましたが。
その中で強く印象に残っているのは三島由紀夫の答えです。
三島作品の特徴を挙げると、
明治から続く「美文調」の最後の文学だと言えます。
文学史の話になってしまうので詳しくは述べませんが、
三島作品には、絢爛豪華な二字熟語での修辞が多いです。
たとえば、「清冽」「静謐」などの熟語を
好んで使用する傾向があります。
三島がそのような修辞を多用するようになった理由は、
法学畑の出身だからと言えるのではないかと思います。
法律を学ぶには法律用語の理解が必須であり、
用語の意味を他人にも説明できるレベルまで把握しておかないと、
法学を習得することはできないからです。
実は、この「用語の理解」こそが文章力の鍵を握ることなのです。
三島由紀夫が勧めたのは、「辞書を読むこと」でした。
法学畑の人間らしい回答だと思います。
法学は辞書のような六法を読みこなし
理解するところから始まるからです。
文章を理解し読みこなすには、「用語の理解」が欠かせません。
「辞書を読むこと」で新たな単語を知ることができ、
知っていると思っていた単語の勘違いに気づくことができます。
ある思想や物を表現するには、その思想を表す「単語」が必要です。
「概念」とは、かならずそれを表す「単語」と対になっているのです。
つまり、「単語」を増やすことで、
あなたの中の「概念」自体を増やすことができます。
●表現は単語と対になっている
簡単に言い換えてみましょう。
表現とは、単語と対になっています。
表現力を上げるとは、単語数を増やすことで解決できる...
ということです。
具体的なアドバイスとしては、
知らない単語やあいまい語・勘違い語は必ず辞書をひいて、
正しい意味を脳にインストールする癖をつけること。
たくさんの単語を知り、また、単語の正しい意味を知ることで、
あなたが使いこなせる言葉が増えます。
銃が多少、錆びていても、弾丸がたくさんあれば
何とかなります。
大変? そんなことはありません。
手元に国語辞典を用意しておくだけですから。
テレビでもネットでも、わからない単語が出てきたら、
すぐに辞書をひきます。
広辞苑じゃなくてもいいですよ。
私は岩波の国語辞典を愛用しています。
また、単語を効果的に増やすには、
「類語辞典」が役にたちます。
こんな面白いサイトを発見しました。
シソーラス検索 ⇒ http://www.gengokk.co.jp/thesaurus/
渋めのサイトですが、ちょっと使ってみてください。
ありがちな表現から頭ひとつ抜け出た表現を、
発見することができるかもしれませんよ。
ライティングテクニック 第28講●ライティング基本7か条 その7
本日は、ライティング基本7か条 その7の講義です。
いよいよ今日が最後の項目です。
まず、おさらいから始めます。
●ライティング基本7か条
ライティングの基本は、細かいところまで挙げていれば大変ですが、
これだけ守っていれば大丈夫というものがあります。
大体、この7つにまとめられます。
その1 結論から書こう
その2 流れを作ろう
その3 段落を作ろう
その4 読者がわかることから書こう
その5 主語を省略しない
その6 1文では1つのことだけを書こう
その7 あいまいな表現は避けよう
この基本7か条に気をつければ、文章を書くことに慣れていない人でも、
わかりやすい文章を書くことができます。
今日は、「その7 あいまいな表現は避けよう」です。
●基本7か条 その7 あいまいな表現は避けよう
「あいまいな表現を避ける」ということは、
誰が読んでも、同じように理解できる表現をすることです。
そのために気をつけることは、
文法では、
・句読点の位置
・修飾語の位置
内容では、
・肯定的な表現にする
・具体的な単語を使用する
これらのことが挙げられます。
まず、句読点の位置について見てみましょう。
手元にある封筒に書かれている文章を例にとります。
「お支払は支払期限内に便利な口座振替をご利用ください」
この文章、
「お支払は支払期限内に。便利な口座振替をご利用ください」
とすればわかりやすくなります。
また、2つの文章に分けられます。
「お支払は支払期限内に済ませましょう。」
「お支払には便利な口座振替をご利用ください。」
こう書けば、まず間違われることはないでしょう。
もちろん、最初の文でも内容は正しく理解できます。
よく目にする文章だからですね。ただ、
「お支払は支払期限内に便利な、口座振替をご利用ください」
とした場合、少し意味が変わってきます。
「お支払に便利」なのか、「便利な口座振替」なのか。
この場合は両方にかかっても問題ないですが、
場合によっては、あいまいな表現になってしまいます。
これは句読点だけでなく、
修飾語の位置にも関わってきています。
句読点は、誤解を生まないように打つこと。
修飾語は、必ず1つの名詞にかかるようにすること。
文法では、この2つの点に気をつけてください。
ちなみに、ネットで「句読点の打ち方」を検索すると、
ほとんどの人が感覚で打っているようです。
句読点の打ち方には、ルールがあります。
文法の本を読むと書いてあります。
ただ、編集者やライター、校正者といったプロでない限り、
そこまで学ぶ必要はないでしょう。
プロでも、完璧に身に着けている人は少ないですし、
誤解を生むような打ち方をしない限り、
自由に使っていいと思います。
さて、内容についての注意点です。
・肯定的な表現にする
「~しない」ではなく、「~する」と言い換えると、
すっきり、はっきりします。
・具体的な単語を使う
これは言葉の通り。
言い換えることによって読み手に配慮する場合もありますが、
そのような特別な場合以外は、具体的な単語を使いましょう。
基本7か条の講義は、以上で終わります。
この基本7か条を使って、あなたの文章をさらに
読みやすい文章へと、磨き上げてくださいね。
☆最後に、ここを読んでくださっているあなたへ。
文章を書くとき、
「これは文法的に間違っているんじゃないか」
「この言い回しで大丈夫だろうか」などと気にせず、
まずはあなたの好きなように書いてみてください。
「私は文章が下手だから...」と思ってブレーキをかけてしまうと、
あなたの中の良いものが、外に出る機会を失ってしまいます。
「どう書くか」より「何を書くか」のほうが大切です。
テクニックはその先にあるものです。
伝えたいことをストレートに読み手に伝える技術こそが、
ライティングテクニックです。
あなたは誰に、何を伝えたいですか?
それが、ライティングの始まりです。
ライティングテクニック 第27講●ライティング基本7か条 その6
まず、おさらいから始めます。
●ライティング基本7か条
ライティングの基本は、細かいところまで挙げていれば大変ですが、
これだけ守っていれば大丈夫というものがあります。
大体、この7つにまとめられます。
その1 結論から書こう
その2 流れを作ろう
その3 段落を作ろう
その4 読者がわかることから書こう
その5 主語を省略しない
その6 1文では1つのことだけを書こう
その7 あいまいな表現は避けよう
この基本7か条に気をつければ、文章を書くことに慣れていない人でも、
わかりやすい文章を書くことができます。
今日は、「その6 1文では1つのことだけを書こう」です。
●基本7か条 その6 1文では1つのことだけを書こう
なぜ「1文では1つのことだけを書く」のが良いのでしょう。
実は、人は一度に1つのことしか理解できません。
そのため、1文に2つ以上の意味を込めると、
読み手が混乱してしまうのです。
1文に1つのことが書かれた文章とは、
「主語+述語」の組み合わせが1つの文章です。
手元にある文章を使って説明します。
これは、某デパートのメール会員登録を勧める広告文です。
「ご登録の方には、○○のバーゲン&イベント情報や、
お得な情報がギッシリ詰まったメルマガをお届けします。
その他にもいろんな情報を配信中。
このチャンスにぜひエントリーを!」
これを繋げると...
「ご登録の方には、○○のバーゲン&イベント情報や、
お得な情報がギッシリ詰まったメルマガをお届けして、
その他にもいろんな情報を配信中なので、
このチャンスにぜひエントリーを!」
何を伝えたいのか、一気にわからなくなります。
悪文の典型は、上の例のように、
読点「、」を使ってだらだらと続く文です。
これは、日常的に文章に接しているはずの人でも、
うっかりやってしまうことがあります。
このような文章にならないように気をつけて。
伝えたいことをストレートに読み手の心に響かせるために、
「1つの文には1つの意味」と覚えておいてくださいね。
余談ですが...
文学作品などでは、あえて一文を長く書き、
インパクトを狙ったものもあります。
たとえば、1985年にノーベル文学賞を受賞した
『フランドルへの道』(クロード・シモン)
途中、約半ページに渡って読点「、」がなく、
次の句点「。」まで約10ページ。
つまり、一文がおよそ10ページに渡っている箇所があります。
作家が意図した、あるイメージを読者に印象づけるために、
そのように書いたのだと思います。
これはこれで、すごいのですが。
しかし、私たちは文学作品を書くのではないので、
読み手に意味がまっすぐ伝わる文章を心がけましょう。
☆次回は「その7 あいまいな表現は避けよう」です。
これで基本7箇条がすべて揃います。

